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「木曽八景 第四回 寝覚夜雨」 
■中山道の上松と須原の間に「寝覚めの床」という景勝地がある。白い花崗岩の岩肌が木曽川の流れによって浸食され、屏風岩、亀岩、烏帽子岩などといった呼称を持った個性豊かな奇岩の群れが出来上がっている。


この地が「寝覚め」と呼ばれるようなったのは、意外なことに「浦島太郎伝説」からなのだ。


竜宮城から帰った浦島太郎は、孤独を抱えて日本各地をさまよったあげく、この土地の風景の美しさに魅かれて住み着いたらしい。


この世とはかけ離れたような絶景の中にいて、ふと竜宮に暮らした日々のことを思い出してしまったのだろうか、寂しさに耐えかねてついに禁断の玉手箱を開けて「300歳の老人」になってしまった。その時「これまでのことは夢であったか」とつぶやいたことから、「寝覚め」と呼ばれるようになったという。


立ち並ぶ岩々は表面が平らに削られて、ちょうど床を敷き並べたようにも見えるので、「寝覚めの床」という名前になっていったのだろう。


歳三もきっと、この山深い木曽の地に残る不思議な浦島伝説を胸に描きつつ、「夜半のさみしさ」という言葉を置いたのかもしれない。


旅枕に聞く雨の音は、通り過ぎたことばかりを思い出させるのに一役買ったことだろう。浦島太郎でなくても、あの日に帰れたら、と思うことはあるに違いないのだから。


(2006 4/19)
かりまくら  やさめのとこの  やまあらしも あめになりゆく  よわのさみしさ
閑利末く羅 弥さめのとこの山嵐もあめになりゆく 夜半のさみしさ
寝覚夜雨
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