春めいてもいないのに、立春が来ました、年明け前です。
月の満ち欠けを元にしていた旧暦では、元日と立春がほぼ同時になるようにされてはいたが、実際にはズレが生じ、12月15日から1月15日の間で立春の日付は変動していた。
そうすると元日よりも前に立春がきてしまうことも少なからずあったわけで、それは「年内立春」とよばれ古くから和歌や俳句の題材にも取り上げられている。
有名なのは古今和歌集巻頭の在原元方の歌で
「年の内に春は来にけり一とせを去年とや言はむ今年とや言はむ」
〜年が明けないうちに立春が来ちゃった。この一年は去年というのかな今年というのかな〜 というものがある。
歳三も同じように「年内立春」を俳句にしてみたのだ。
「まだまだ春らしい朧なんて程遠いのにさ〜今年のうちにもう春になってしまったよ〜」というわけである。
だから何?と言われてしまえばそれまでのこと(笑)
(2006 3.26)
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