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「豊玉発句集」  WhiteWind歴史館
三日月の水の底照る春の雨
第十二回
みかづきの みずのそこてる はるのあめ

三日月が
水の底に照る
春の雨



ストレートに解釈すると「雨の中、水の底に三日月が見える」ということになる。
雨なのに月が照っているということ、それも西空の低い場所にしか見ることの出来ない三日月だということがとても不思議な感じのする句だ。
三日月が水に映るのを歳三が見るための、 それぞれの位置関係はどうだったのだろうかなどと余計なことを考えてしまう。

一体歳三が見ていた「水」はどんなものだったのだろう。「底」が見て取れるのだから、おそらく茶室の庭先に据えられた「つくばい」のようなこじんまりした水溜りだったのだろう。
春雨の雲の切れ間からのぞいた月影が、水に映ってゆらめいたのは少しの間だったかもしれない。雨の雫でわずかに波打つ水面に見えた形が三日月のようだっただけなのかもしれない…などと色んな想像をしてしまう。

いずれにしても、雨と水と月の織り成す幽玄な光景に心惹かれた歳三は、やはり相当な「※ロマンチ」だったことは確かなようだ。

(2006 3.12)

※ロマンチ 
三谷幸喜脚本のNHK大河ドラマ「新選組!」の続編として放送された「新選組!!土方歳三最期の一日」にあった台詞。
榎本武揚が使った「ロマンチスト」という言葉を、歳三が無理矢理省略して引用したもの。

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