朝の雪を前にして
夜着(を着たまま)並んでいる姿が
面白い
「夜着(よぎ)」というのは綿を入れた着物の形をした布団のようなものである。
歳三たちが「居候」していた近藤勇の試衛館道場の冬の朝のひとコマだろう。
沖田総司、山南敬助、原田左之助といった未来の新選組幹部たちが、庭に降った雪を眺めている。
寒いのでみんな大きな「夜着」にくるまったまま並んでいるのだ。
どんな剣客であっても寒いものは寒い。
そんな仲間のおかしな姿を見て、思わず歳三が俳句で切り取ったスナップ写真のようだ。
ちなみに歳三は雪も大好きである。
そんな一面をのぞかせる俳句もこののちいくつか現れてくる。
(2006.3.2)
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