うぐいす(鶯)が鳴いているな
はたきを使って音をたてるのを
思わず止めてしまったよ
新選組副長の土方歳三は「豊玉」という雅号で俳句をたしなんでいた。
そのほとんどは、小説「燃えよ剣」のなかで沖田総司も苦笑してしまうくらい「へた」
だが、歳三の俳句はその生涯にも重なる非常に「潔い」印象を受ける。
そのうえ「鬼の副長」のイメージからは想像できないようなユーモラスな作品も多いので読んでいて楽しい。
中でもこの句には一番親しみを感じる(笑)
男所帯の道場の掃除当番だったのだろうか。
パタパタはたきをかけていたら、どこからともなく鶯の鳴き声がして、つい手を休めて聞き入ってしまうという「風流な」歳三だ。
2006 2.24)
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