「豊玉発句集」  WhiteWind歴史館
暖かなかき根のそばやひが登り
第三十二回
あたたかな かきねのそばや ひがのぼり

暖かな垣根のそばにいるよ
日が昇ってくる




実はこれが「隠れ凧揚げ」の一句である。

発句集の原本を見ると、歳三は最初は

 暖かなかき根のそばやあぐるたこ

と書いていたのだ。
しかし、気が変わったらしく「あぐるたこ」を例によって丸く囲んで「没」にして、その隣に「ひが登り」と修正してある。

原本では前出の「たこのうなり」の句がこの後に続くので、
「あんまり凧揚げの句が続くのも、子供っぽいな〜」とでも思ってしまったのだろうか。

 暖かなかき根のそばやうなるたこ
 うなるたこはたきの音もつひやめる
  …万能薬のようにいろいろつかえそう(笑)

(2006 3.28)

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